ガケガニデッキは、サイド1枚のポケモンでありながら高火力を叩き出せるガケガニを主力とし、相手のポケモンVやexを次々と気絶させることで有利なサイドレースを展開することをコンセプトにしています。特に、先攻1ターンキルというインパクトある動きと、幅広いデッキへの対抗手段を持つ点で注目を集めています。このデッキの強さと使い方、さらに課題について詳しく解説します!
もくじ
ガケガニデッキ
ガケガニデッキの特徴
- スタンダード唯一の先攻1ターンキル:ガケガニデッキは、スタンダード環境において珍しい先攻1ターンキルが可能です。この動きにより、相手の準備を整える前に試合を優位に進められます。
- サイドレースの優位性:サイド1枚のガケガニで、相手のタケルライコexやミライドンexといったサイド2枚のポケモンを気絶させることで、サイドレースを有利に進Aめられます。
- ポケモンチェックでのきぜつが強み:ポケモンチェックによるダメージできぜつさせるため、キチキギスexの特性「さかてにとる」の使用条件を回避できるのもポイントです。
先攻1ターン目でたねポケモンを狙い撃ち!
ガケガニデッキは、特性を駆使した「どく」コンボによって、先攻1ターン目から相手のHPの小さいたねポケモンを気絶させることが可能です。
どくダメージの計算式
この戦術のカギとなるのは、以下のカードの特性を組み合わせた「どく」ダメージの増加です:
- アラブルタケ: 特性「もうどくふんじん」でお互いのバトルポケモンを「どく」状態にする。
- モモワロウ: 特性「もうどくしはい」で「どく」のダメカンを5個追加。
- かがやくヒスイ オオニューラ: 特性「ポイズンピーク」で「どく」のダメカンを2個追加。
これらを組み合わせると、「どく」のダメカンは以下のように計算されます:
通常のどく(1個) + アラブルタケの「もうどくふんじん」発動で「どく」状態 + モモワロウの特性(5個) + ヒスイ オオニューラの特性(2個) = 合計8個
この8個のダメカン(80ダメージ)は、環境で多く使われるヒトカゲ、ポッポ、ラルトスなどのHP80以下のポケモンに対して、「どく」のダメージで一撃で倒すことが可能です。
この強力な「どく」コンボにより、相手の進化ポケモンを準備するプランを序盤から崩すことができ、試合を有利に進めることができます。
ポケモンチェックとどくによる気絶の仕組み
ポケモンカードの対戦では、各ターンの終了時に「ポケモンチェック」というタイミングがあります。このタイミングで、特殊状態「どく」によるダメージも処理されます。
重要なのは、この「ポケモンチェック」はお互いの手番の間のタイミングであり、「どちらのターンでもない」時間として扱われる点です。そのため、特殊状態「どく」でポケモンがきぜつした場合、「前の相手の番にきぜつした」という条件を持つカードや特性の効果を満たさないことになります。
例えば、キチキギスexの特性「さかてにとる」は、以下の条件を満たす場合に使用できます:
- 前の相手の番に自分のポケモンがきぜつしていること。
しかし、「どく」できぜつした場合はこの条件を満たさないため、キチキギスexの特性を使用することができません。このルールを理解し、特性やカードを使う際には注意が必要です。
デッキのカギを握る意外なキーマン
特性「おとりよせ」でコンボを加速!ヤレユータンV
このデッキで意外な重要な役割を果たすのがヤレユータンVです。その特性「おとりよせ」は、バトル場でのみ使用可能ですが、非常に強力な効果を持っています。この特性により、「ポケモンのどうぐ」を2枚サーチでき、コンボパーツを迅速に揃えることが可能です。
例えば、森の封印石ともう1枚のどうぐをサーチし、VSTARパワーでシークレットボックスを持ってくる動きは、このデッキの安定感を大幅に向上させます。
ブーストエナジーでアラブルタケをサポート
さらに、ヤレユータンVはブーストエナジー 古代をアラブルタケに装備する準備を整えるためのキーポケモンでもあります。アラブルタケは特性「もうどくふんじん」を発動することで、お互いのバトルポケモンをどく状態にできます。このどく状態が、ガケガニのワザ「ヒステリックシザー」の追加ダメージ条件を満たすために不可欠です。
ヤレユータンVによって、必要な「ポケモンのどうぐ」をピンポイントでサーチできることで、ガケガニデッキのコンボがよりスムーズに展開します。このサポートがあるからこそ、安定したコンボ始動が可能になります。
ガケガニデッキの課題
コンボパーツの多さ
ガケガニデッキの最大の課題は、コンボを成功させるために必要なパーツの多さです。特に、先攻1ターンキルを狙う場合、以下のカードが必須となります:
- アラブルタケ: 特性「もうどくふんじん」でどく状態を付与。
- モモワロウ: 特性「もうどくしはい」でどくダメージを5個追加。
- かがやくヒスイ オオニューラ: 特性「ポイズンピーク」でどくダメージを2個追加。
これらが手札や場に揃わない場合、デッキが思うように回らず、初動で大きなアドバンテージを得られない可能性があります。また、特性の発動条件となる「ブーストエナジー 古代」やエネルギー付け替えが間に合わないと、どくコンボそのものが成立しないリスクがあります。
高HPポケモンへの対応力
ガケガニデッキは、HPの低いたねポケモンに対しては非常に強力ですが、「リザードンex」や「ドラパルトex」といった2進化の高HPポケモンに対しては、打点が足りない場面が多く見られます。
例えば、HP300以上のポケモンに対しては、どくダメージだけではきぜつさせるのが難しいため、追加の攻撃手段を準備しておく必要があります。この点では、エネルギー管理や追加アタッカーの活用が重要になります。
どのデッキに強いのか?
ガケガニデッキは、特にタケルライコexやミライドンexのようなたねポケモンV・exを多く採用したデッキに対して有利な立ち位置にあります。
このデッキの強みの1つは、ガケガニのワザ「ヒステリックシザー」です。このワザは、エネルギー無無で発動でき、このポケモンが特殊状態なら190ダメージを与えることができます。ただし、ダブルターボエネルギーを使用するとダメージが-20となるため、最低打点は170ダメージになります。
例えば、環境でよく見られるタケルライコex(HP240)に対しては、以下のようなコンボが成立します:
- 特性「もうどくふんじん」でガケガニをどく状態にする。
- ワザ「ヒステリックシザー」で170ダメージを与える(ダブルターボエネルギーによる-20補正後)。
- どくの効果でダメカン1個(10ダメージ)を追加。
- さらに、かがやくヒスイ オオニューラの特性「ポイズンピーク」により、「どく」のダメカンを+2個(20ダメージ)追加。
- 最後に、くさりもちを装備していれば、ダメージが+40される。
合計は以下の通りです:
170(ヒステリックシザー) + 10(どくの基本効果) + 20(オオニューラの追加効果) + 40(くさりもちの効果) = 合計240ダメージ
これで、タケルライコex(HP240)を一撃できぜつさせることが可能です。このコンボにより、相手の主力ポケモンを素早く処理し、サイドレースで大きなリードを取ることができます。
この戦術により、ガケガニデッキは、タケルライコexやミライドンexのような速攻型デッキを相手にしてもサイドレースを有利に進められます。特に、タケルライコexのようなサイド2枚のポケモンをサイド1枚のガケガニで倒せるため、大きなアドバンテージを得ることができます。
また、毒の累積ダメージを利用することで、相手の高HPポケモンを少しずつ追い詰める柔軟なプレイングも可能です。
このように、ガケガニデッキは環境に多い速攻型や種ポケモンを軸とするデッキに対して強力であり、進化デッキに対しても準備を崩す戦術を持つ、非常に柔軟なデッキと言えます。
まとめ
ガケガニデッキは、その特性を活かした「どく」コンボによる先攻1ターンキルや、サイド1枚のポケモンでサイド2枚のポケモンを取れる戦術が大きな魅力です。HPが低いたねポケモンを確実に狙い撃ちする動きは、相手の進化プランを序盤から崩し、試合を有利に進める強力な戦術です。
また、モモワロウとかがやくヒスイ オオニューラの特性を組み合わせることで、「どく」のダメージを最大化し、ポケモンチェックできぜつさせることで相手の特性やカードの効果を回避するというユニークなアプローチも可能です。
その一方で、コンボパーツが多いため、すべてが揃わないと動けない場面があることや、高HPの2進化ポケモンに対しては打点不足に悩まされるといった課題も抱えています。
それでも、このデッキのサイドレースを制する力や相手のプランを大きく崩す攻撃力は、十分に試してみる価値があります。特に、環境で流行している「タケルライコex」や「リザードンex」といったデッキに対抗できる戦術は魅力的です。
ガケガニデッキを使って、相手を翻弄する「どく」戦術とサイドレースの優位性を存分に楽しんでください!